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CO2削減量の算定方法

これまでの章で報告されているとおり、温室効果ガスの削減は建設業界においても果たさなければいけない責務となっています。
しかし、実際に削減効果を算定できなければ、対策の評価も出来ず、インセンティブも得ることも出来ません。
また、算定方法、算定対象が多岐にわたり、当協会独自の算定式を提案することも困難なため、現時点で公表されている各種の方法をここに掲示して皆様の参考に供したいと思います。
ここではこれまでのカテゴリー順に実際にどのように削減量を算定するかの具体例を例示します。

大規模事業者・大規模排出事業者

ここでは、大規模事業者・大規模排出事業者のCO2排出算定方法を示します。
*大規模事業者の定義(東京都環境確保条例による事例)
対象は排出量の大きな事業所とされており、燃料・熱・電気の使用量を原油に換算した合計量が、年間1,500kL以上のもの。
ただし、熱、電気は他人から供給されたものに限り、かつ、再生可能エネルギーを変換して得られたものを除きます。
業種で分けると、対象事業所としては、次のようなものがあります。
鉱業・製造業などの工場、清掃工場、地域熱供給事業者、上下水道施設、オフィスビル(テナントビルを含む)、デパート、ホテル、病院、学校、庁舎、計算センター、ホール、劇場、研究施設など。国や自治体の公共施設を含む。ただし、電気供給事業者の発電施設については、別の枠組みを適用します。
要するに、電気供給事業者を除くとほとんどすべての事業所ということになります。そして、該当する事業所総数が約1300ヶ所。都内の業務・産業部門の排出量の約4割をカバーすることとなります。

温室効果ガス
温室効果ガスは沢山の種類が考えられていますが、京都議定書では以下の六種類が対象とされています。下表にあるとおり、その量の大部分をCO2が占めるため、他のガスもCO2に換算して示す場合が多くあります。
温室効果ガス名比率発生源
1)二酸化炭素(CO2)94.9%石炭・石油・天然ガス
2)メタン(CH4)1.8%農業・廃棄物・燃料
3)一酸化二窒素(N2O)1.9%燃料燃焼・窒素肥料
4)ハイドロフルオロカーボン(HFC)0.6%冷媒・断熱発泡剤・半導体洗浄
5)パ−ドロフルオロカーボン(PFC)0.5%半導体洗浄ガス
6)六フッ化硫黄(SF6)0.3%変圧器などの絶縁ガス
*比率は日本の2004年度温室効果ガスインベントリオフィス報告書のデータより算出
*世界全体では、産業革命以降、二酸化炭素の地球温暖化に対する寄与率は、約60%

温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル(環境省・経済産業省)
地球温暖化対策の推進に関する法律−平成18年3月施行令の一部改正
温室効果ガスの排出量が一定以上の事業所(特定排出者)に排出量の報告を義務づけ。
温室効果ガス算定排出量の算定方法を政令で規定
室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度の解説
http://www.env.go.jp/earth/ghg-santeikohyo/

事業者の温室効果ガス算定ガイドライン(環境省地球環境局)
事業者別に詳細に計算方法について説明されています。ダウンロード可能です。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/santeiho/guide/pdf1_6/mat_01.pdf

地球温暖化対策の推進に関する法律に基づく地方公共団体の事務及び事業に係る「実行計画策定マニュアル及び温室効果ガス総排出量算定方法ガイドライン」(環境省地球環境局)
ダウンロード可能です。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/sakutei_manual/02guideline.pdf

受注・施工計画時

ここでは、計画時点のCO2排出算定方法を示します。

「建築物の地球環境負荷の把握について−平成15年度調査結果(設計段階)」
建築業協会環境部会の調査報告書、省エネ計画書より発生原単位を算出しています。ダウンロード可能です。
http://www.bcs.or.jp/books/details/550.html

太陽エネルギー利用と二酸化炭素削減量
NPO法人 建築環境・設備技術情報センターによる住宅における太陽エネルギー利用のための簡易設計法、太陽電池を利用した場合のCO2削減量をWEB上で算出できます。
http://homepage2.nifty.com/npo-aei/page/solarpop/page/calc/calc00.html

CASBEE-新築(2008年暫定版)
CASBEE(建築物総合環境性能評価システム)は、建築物の環境性能で評価し、格付けする手法です。2001年に国土交通省の主導の下に、(財)建築環境・省エネルギー機構内に設置された委員会において開発が進められてORI・CO2の排出量も評価項目として算定されました。
http://www.ibec.or.jp/CASBEE/cas_brief.htm#download
※ログイン登録が必要です。

調達時

ここでは、運送を含む調達に係るCO2排出算定方法を示します。

「ロジスティクス分野におけるCO2排出量算定方法共同ガイドラインVer.2」
経済産業省・国土交通省および関係機関等の協力により作成された輸送時のガイドラインです。燃料法・燃費法・改良トンキロ法など6種類の算定法方法が示されています。
資機材の輸送方法・経路に伴うCO2削減計算に利用することができます。
http://www.enecho.meti.go.jp/policy/images/060518guideline.pdf

環境調和型ロジスティクスマネジメントシステム導入マニュアル
経済産業省商務情報政策局流通政策課が担当。
企業で実施している環境調和型ロジスティクスの方策について、
(1)直接的に把握できるロジスティクス活動に使用するもの及び排出されるもの(段ボールの使用量・廃棄量等)に関する定量データ、
(2)直接的に把握可能又は何らかの手段で推計可能な、CO2排出量等環境負荷に関する定量データ(環境パフォーマンス指標)の算出方法について、具体例をあげながら、算出手順や表現方法例についてまとめています。
http://www.meti.go.jp/policy/distribution/lems_1.pdf

「グリーン調達関係リンク集」日本建設業団体連合会
1現場であっても、個々の素材のグリーン調達は膨大な数に上るため、適切な具体例を例示することが出来ませんでした。
標記日本建設業団体連合会のグリーン調達リンク集を参照してください。
このリンク集には、グリーン購入法から、各資材のCO2排出原単位、エコマークのほか、建設資機材関係のHPアドレスの情報が多数掲載されています。
http://www.nikkenren.com/kankyou/green/index.html

「グリーン調達ガイドライン」曙ブレーキ工業株式会社(2006.4)
自動車ブレーキの生産工場のグリーン調達ガイドラインであり、有害物質規制も含めた材料納品ガイドラインとなっています。
ただし、CO2の計算値ではなく、協力会社の環境負荷軽減策に対する評価点方式をとっています。
http://www.akebono-brake.co.jp/news/pdf/GREENGAID02.pdf

施工時

ここでは、施工時点でのCO2排出算定方法を示します。

「建築物の地球環境負荷の把握について−平成15年度調査結果(施工段階)−」
建築業協会環境部会の調査報告書、建設廃棄物排出時のCO2を算出しています。
ダウンロード可能です。
http://www.bcs.or.jp/books/details/567.html

CO2かんたんチェック
日本建設業団体連合会のサイトにあり、作業所などの地球温暖化防止活動で、どのくらいCO2が削減できるかWEB上で簡単にチェックできます。
シートに記入して「CO2計算ボタン」を押すと、作業所でのCO2削減量が表示され、プリントアウトも可能です。
http://www.nikkenren.com/kankyou/ondanka/index.html

参考資料:建設施工における地球温暖化対策の手引き(国交省)
設計計画を行う発注者側技術者から施工時に施工計画を行う現場技術者を対象とし、工法・資材・建設機械等の選定や、二酸化炭素排出量の指定方法等の手引きです。
(1)建設施工において発生する、二酸化炭素発生量推定方法
(2)各工法の想定二酸化炭素排出量を明示するとともに、代表的な工法での対策例
(3)建設機械の選定による二酸化炭素排出量削減方法
社団法人建設機械化協会で頒布されています。
http://www.jcmanet.or.jp/tosho/

参考資料:日経コンストラクション 2008年7月11日号「特集CO2の減らし方」
実際の土木施工で「現場の工夫」という形でCO2の削減事例と計算が掲載されています。

運用時

ここでは、家庭生活を含む全般的なCO2排出算定方法を示します。

エコライフDAY2008(冬) チェックシート−高校生・一般用(埼玉県)
身近な生活の中で取り組める項目を、年齢に応じ5から20項目設定し、それぞれの項目でどれだけCO2が削減できるか、試算値を示しています。
また、1年続けることで光熱水費などがどれだけ節約できるかも記載しています。
http://www.pref.saitama.jp/A09/BE00/ecolife/ecolifewin/check/ippan-kou.xls

環境大福帳「エコアクション21」小規模オフィス向け支援ソフト(環境省)
中小・個人事業者向けの簡易環境マネジメント手法として環境省が開発した「環境活動評価プログラム(エコアクション21)」に基づくコンピュータソフト。ダウンロード可能です。
http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-5.html

CO2排出抑制量計算シート(愛媛県)
マイカーやバイクでの通勤を徒歩・自転車・公共交通に転換した場合のCO2の排出を計算できるEXCELのシートです。
http://www.pref.ehime.jp/h12300/e-train/co2.xls

環境家計簿
環境家計簿は一般家庭用として様々なものが発表されていますが、ここに掲載したのは東京都地球温暖化防止活動推進センターのものです。
http://www.tokyo-co2down.jp/c2-katei/k3/kakeibo.php

環境家計簿用 排出係数一覧(平成18年6月更新)
環境家計簿用のCO2原単位と算出根拠が掲載されています。ダウンロード可能です。
http://www.jccca.org/component/option,com_docman/task,doc_details/Itemid,652/gid,758/

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